「IPv6とは何ですか?」
「IPv6とIPv4の違いは何?」
「IPv6で何ができるの?」
IPv6とは、インターネットプロトコル バージョン6(Internet Protocol Version 6)の略で、IPv4で問題となっているIPアドレスの数や通信速度の向上を改善した、新しいバージョンのインターネット通信規格です。
IPv6とは、インターネットでデータのやりとりをするためのデータ通信のルールを定めたインターネットプロトコルのバージョン6の規格です。
この記事では、IPv6の基本となる特徴やIPv4との違い、IPv6の導入方法を解説します。
- IPv6の特徴
- IPv4とIPv6の違い
- IPv6を導入する方法
IPv6とは?
まず、IPv6の先頭に記載されている、「IP」とは、インターネットプロトコル(Internet Protocol)の略で、「v6」は、規格のバージョンを表しています。
インターネットプロトコルとは、インターネット上でデータ通信を行うための通信の手順や規則をまとめ、複数のコンピューターで通信が行えるように、共通の転送方法やタイミングなどの条件をまとめたルールです。
IPv6とは、インターネットでデータのやりとりをするためのデータ通信のルールを定めたインターネットプロトコルのバージョン6の規格です。
IPv6は、IPv4で問題となっているIPアドレスの数や通信速度の向上を改善した、最新バージョンのインターネット通信規格です。
IPv6の特徴
発行できるIPアドレスの数
IPv6ではIPアドレスを128ビットのデータとして表現するため、総数は約340澗(かん)個発行できます。340澗は、3.4×10の38乗になり事実上無限に発行できるようになります。
接続方式は2つ
IPv4で使用していたPPPoEの接続規格と、新しいIPoEの接続規格の2つが利用可能です。
PPPoEは、「Point-to-Point Protocol」の略で、電話回線を利用してモデムを使ってインターネットに接続するルールを、イーサネットに応用した通信方式で、「トンネル方式」と呼ばれています。
PPPoEでは、プロバイダから与えられたIDとパスワードを使いインターネットに接続します。
IPoEは、既存のネットワークに直接イーサネットで通信を行う通信方式で、「ネイティブ方式」と呼ばれています。
IPoEでは、接続するときに、IDとパスワードが必要ないため、接続時に余分な動作が必要なく、高速にスムーズにインターネットに接続できるようになりました。
設定方法
IPv6では、各端末に割り当てられているMACアドレス(機器に割り当てられた固有の識別番号)をベースに、自動設定されるため、ユーザーが特別な設定を行う必要はありません。
IPv4とIPv6の違い
IPv6とIPv4の主な違いは下記の5つです。
- 発行できるIPアドレスの数
- 通信方式
- 設定方法
- 通信速度や安定性
- セキュリティの強化
発行できるIPアドレスの数
IPv4ではIPアドレスを32ビットのデータとして表現するため、総数は42億9496万7296個発行できます。
ところが全世界の人口にも満たない状態で、物のインターネットが普及する見込みのため、約43億個のIPアドレスでは足りなくなってしまいます。
そこで、次世代のプロトコルとして注目されているのがIPv6です.IPv6ではIPアドレスを128ビットのデータとして表現するため、総数は約340澗(かん)個発行できます。
340澗は、3.4×10の38乗になり事実上無限に発行できるようになります。
IPアドレス例
IPv6:2400:2200:4f4:1fb9:e76d:da00:3154:88ce
IPv4:192.168.10.1
通信方式
IPv6とIPv4では使用する通信方式が異なります。IPv6は、IPoEとPPPoEの両方の通信方法を利用できますが、IPv4では、PPPoEしか利用できません。
設定方法
IPv4では、各端末のIPアドレスを決めるとき、プロバイダや宅内ルーターが自動的に付与するか、明示的に固定のIPアドレスを決めているが、
IPv6では、各端末に割り当てられているMACアドレス(機器に割り当てられた固有の識別番号)をベースに、自動設定されるため、ユーザーが特別な設定を行う必要はありません。
通信速度や安定性
PPPoE方式では、インターネットに接続するために「ネットワーク終端装置」を通過します。
インターネットの利用者が多いときはデータ通信量が増加するため、このネットワーク終端装置が混雑しやすく、通信速度が遅くなるという特徴があります。
また、インターネットに接続する際、「ユーザー名やパスワード」の入力が必要になります。
IPoE方式では、電話回線を用いる接続技術をイーサネット上に応用させたPPPoE方式とは異なり、イーサネットの利用を前提とした接続方式となっており、帯域幅の広い通信網等を経由できるなどの理由から、安定した高速通信が可能です。
セキュリティの強化
IPv6ではIPSecの利用が推奨されています。
「IPsec(Security Architecture for Internet Protocol)」は、通信内容を暗号化するセキュリティ技術で、もともとIPv4でも活用されていましたが、IPv6でIPsecが標準機能として位置づけられ、利用が推奨されることとなりました。
IPsecにより、暗号化の機能がないアプリケーションなどのデータをやり取りする際にも、通信経路上での盗聴やデータの改ざんを防ぐことができます。
IPv6を導入する方法
IPv6に対応するには、「IPv6」と「IPoE」に対応したプロバイダとWi-Fiルーターが必要になります。
まず、IPv6に対応したプロバイダへの申し込みが必要です。
また、既にIPv6に対応しているプロバイダと契約していても、IPv6を利用するには、オプションを申し込んだり、追加料金が必要となるケースがありますので、契約内容を確認しましょう。
既存のWEBサイトやサービスの中には、現時点でIPv6に対応していないサービスもありますが、IPv6で「IPv4 over IPv6」のサービスを利用することで、利用できるようになります。
次に、お手持ちのWi-FiルーターがIPv6に対応していることが必要です。
プロバイダによっては対応ルーターを提供してくれる場合もあるため、契約後に確認したうえで、できればプロバイダの推奨ルーターを用意しましょう。
まとめ
IPv6の先頭に記載されている、「IP」とは、インターネットプロトコル(Internet Protocol)の略で、「v6」は、規格のバージョンを表しています。
IPv6とは、インターネットでデータのやりとりをするためのデータ通信のルールを定めた規格のことです。
IPv6は、IPv4で問題となっているIPアドレスの数や通信速度の向上を改善した、最新バージョンのインターネット通信規格です。
IPv6に対応するには、「IPv6」と「IPoE」に対応したプロバイダとWi-Fiルーターが必要になります。
インターネットの通信速度にお悩みの方は、IPv6の導入を検討してみてください。
現在、繊維機械の開発やパソコン用のプログラムを作成しています。プログラマーとして40年近く仕事をしてきたので、パソコン周辺は多少詳しいと思い、今回、インターネットに関する設備や商品サービスの解説を行うブログを開設しました。
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