「Wi-Fiルーターって何?」
「Wi-Fiルーターは何を選べばいい?」
Wi-Fiルーターの正しい選び方を知ってますか?パソコンやスマホ、タブレット、ゲーム機など、いろいろな機器をインターネットに繋げるには、Wi-Fiルーターが必要になります。
ただし、Wi-Fi6、2042Mbps、メッシュ、IPv6など、よく分からない用語ばかりで、何を選べばいいのか悩んでいる方が多いのではないでしょうか。
この記事では、Wi-Fiルーターを選ぶときのポイントを説明して、ご自身に合ったWi-Fiルーターを探しましょう。
- Wi-Fiルーターを選ぶポイント
- Wi-Fiルーターにあると便利な機能
- Wi-Fiルーターの選び方
Wi-Fiルーターを選び方として、利用するお部屋の大きさや間取り、同時接続数、通信速度などを考慮してお選びください。通常利用には、「Wi-Fi6」規格のルーターがおすすめです。
Wi-Fiルーターとは?
Wi-Fiルーターとは、「Wi-Fi」と「ルーター」の機能を1つにした機器で、Wi-Fi(無線通信)でインターネットに接続するには、Wi-Fiルーターが必要です。
Wi-Fiとは、パソコンやスマホ、タブレット、ゲーム機などを無線通信でネットワークに接続する技術のことで、従来のLANケーブルを利用する有線通信と違い、場所を選ばず利用できます。また、スマホなどのWi-Fiに対応した機器もインターネットに接続できるようになります。
ルーターとは、異なるネットワークを相互に接続する通信機器で、自宅や会社などの閉じられたネットワークをインターネットに接続するための通信機器になります。ルーターを利用することで、複数の端末をインターネットに接続できるようになります。
Wi-Fiルーターを利用することで、パソコン以外のスマホなどのWi-Fiに対応した機器をインターネットに接続できるようになります。
Wi-Fiルーターを選ぶポイント
Wi-Fiルーターを選ぶときに重要となる項目を説明します。
Wi-Fi規格
無線LANの世界的標準規格を「IEEE.802.11」といい、この通信規格を採用しているのが、「Wi-Fi」です。
Wi-Fiの規格は、IEEE 802.11acやIEEE 802.11axなどで記述するが、最近は、「Wi-Fi5」「Wi-Fi6」のように世代を表す数値で呼ばれています。
Wi-Fiの周波数帯は、2.4GHz帯と5GHz帯、6GHz帯に分けられ、それぞれ特性が違うので、利用場所に応じて使い分けが必要です。
2.4GHz帯は、電波が遠くまで届きやすく、壁などの障害物があっても電波が届きやすい特徴があります。しかし、電子レンジなどの家電製品が同じ周波数帯を利用しているため、近くで利用すると通信が不安定になることがあります。
5GHz帯は、Wi-Fi専用の周波数帯のため、電波が安定し高速で利用できるのが特徴です。しかし、壁などの障害物があると、電波が弱まるため、Wi-Fiルーターの近くで利用するときは、5GHz帯を利用すると高速で安定した通信が可能です。
6GHz帯は、新に追加された帯域のため、対応機器があまりありません。
年 | 名称 | 規格名 | 最大速度 | 周波数 |
---|---|---|---|---|
2023年 | Wi-Fi 7 | IEEE 802.11be | 46Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯/6GHz帯 |
2022年 | Wi-Fi 6E | IEEE 802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯/6GHz帯 |
2019年 | Wi-Fi 6 | IEEE 802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
2013年 | Wi-Fi 5 | IEEE 802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
2009年 | Wi-Fi 4 | IEEE 802.11n | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 | ||
IEEE 802.11b | 11Mbps | 5GHz帯 | ||
IEEE 802.11a | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
通信速度
通信速度は、通信規格とアンテナ数で決まります。
通信規格は、Wi-Fi規格で紹介した通り世代によって規格も違い、新しい規格ほど最大通信速度が速くなります。
アンテナは、外部に外付けされている「外付けタイプ」と外部から見えない「内蔵タイプ」がありますが、アンテナ数が多いほど通信速度が速くなります。アンテナの数によって通信の通るストリーム数が多くない、同じ通信規格の製品でも、同時に行える通信の数が多くなるので通信速度が速くなります。
Wi-Fiルーターのパッケージに、2,402Mbps+574Mbpsと書かれている場合、5GHz帯が最大2,402Mbpsで2.4GHz帯が最大574Mbpsになります。
なお、製品によって、2,402Mbps+2,402Mbps+574Mbpsと記載されている場合は、6GHz帯+5GHz帯+2.4GHz帯の最大速度になります。
同時接続数
Wi-Fiルーターに接続できる端末の同時接続数は、Wi-Fiルーターによって異なります。同時接続数が多ければ、Wi-Fiを利用できる端末の数を増やすことができます。
利用環境を考え、Wi-Fiを利用する端末の数を考慮して、同時接続数を超えないようにWi-Fiルーターを選びましょう。
IPv6対応
従来、インターネット接続は、「PPPoE」という接続方法と、「IPv4」の通信規格が使われてしますが、IPアドレスの数や通信速度の改善のため、新しい「IPoE」という接続方法と、「IPv6」の通信規格が利用できるようになりました。
接続時の混雑を軽減する方法として、IPv6対応も増え、通信速度の高速化や安定が期待できます。IPv6で通信を行うには、IPv6に対応したWi-Fiルーターが必要になります。
有線LANポートの速度
Wi-Fiルーターの有線LANポートを利用する場合は、有線LANポートの通信速度を確認しましょう。
光回線に、2G,5G,10Gbpsの光回線を利用して有線LANポートで高速の通信をご希望の場合、有線LANポートも光回線の通信速度以上の速度に対応している製品でないと、通信速度が遅くなってしまいます。
Wi-Fiルーターにあると便利な機能
ビームフォーミング
Wi-Fiの電波は、通常アンテナから360゜あらゆる方向に電波を飛ばしますが、ビームフォーミングを利用すると、特定の通信機器に向けて電波を飛ばすことができるため、今までより離れていた場所まで電波が届くようになります。
メッシュWi-Fi
Wi-Fiルーター(コントローラー)と同じ働きをする中継機(エージェント)を複数台設置することで、家中どこでも安定した通信が可能になります。
MU-MIMO
MIMOは、「multiple-input and multiple-output」の略で、データの送受信を複数の端末で同時に行える技術です。
複数の端末で通信を行う場合、従来は1台ずつ順番に通信を行う方式でしたが、MU-MIMOの通信は、同時に複数の端末と通信ができるため、通信待ちが少なく通信速度が安定します。家族で利用する方は確認しましょう。
バンドステアリング
バンドステアリングは、Wi-Fiルーターに接続する端末の電波状況に応じて、使用する周波数を自動的に切り替える機能です。
5GHz帯が混んでいる場合には、自動的に2.4GHz帯に切り替えることで、スムーズに通信が行えるようにします。
Wi-Fiルーターの選び方
Wi-Fiルーターは、利用する間取りや場所に合わせて選ぶ必要があります。また、通信速度やアンテナ数、同時接続数などを考慮して選ぶことで、利用環境に合ったWi-Fiルーターを選ぶことができます。
間取りに合わせて選ぶ
Wi-Fiを利用する場所まで電波が届くように、利用する場所の間取りを考慮して選ぶことが大切です。
戸建ての場合、2階建てか3階建てか、マンションの場合、ワンルームか2LDK、3LDKかというように、間取りや広さによって選びましょう。
メーカーが公開している情報は、家の中心にWi-Fiルーターを設置した場合の広さになるため、Wi-Fiルーターの設置場所によっては電波が届きにくい場所ができるので、余裕のある製品を選びましょう。
同時接続数で選ぶ
実際にWi-Fiルーターに接続する、パソコンやスマホ、タブレット、ゲーム機などの台数をあらかじめ計算して、同時接続数に余裕のあるWi-Fiルーターを選びましょう。
通信速度で選ぶ
通信速度は、通信規格とアンテナ数で決まります。なるべく新しい通信規格で、アンテナ数の多いWi-Fiルーターを選びましょう。
モデル | 通信速度 | 値段 |
---|---|---|
エントリーモデル | 1,201Mbps+574Mbps | 4,000円 ~ 8,000円 |
ミドルレンジモデル | 2,402Mbps+574Mbps | 10,000円 ~ 20,000円 |
ハイエンドモデル | 4,804Mbps+1,147Mbps | 30,000円以上 |
光回線に10Gbpsを利用する方は、ハイエンドモデルを利用してください。
まとめ
Wi-Fiルーターを利用することで、パソコン以外のスマホなどのWi-Fiに対応した機器をインターネットに接続できるようになります。
Wi-Fiルーターを選び方として、利用するお部屋の大きさや間取り、同時接続数、通信速度などを考慮してお選びください。
Wi-Fiルーターには通信規格があり、通常利用には、「Wi-Fi6」規格のルーターがおすすめです。
Wi-Fiルーターに寿命や故障が少ないため、インターネット回線を変えたり、パソコンを買い替えても、ルーターはそのまま利用している方が多いのではないでしょうか。もう一度、利用環境に合わせてWi-Fiルーターを選んでみましょう。
現在、繊維機械の開発やパソコン用のプログラムを作成しています。プログラマーとして40年近く仕事をしてきたので、パソコン周辺は多少詳しいと思い、今回、インターネットに関する設備や商品サービスの解説を行うブログを開設しました。
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