「LANケーブルって何?」
「LANケーブルは何を選べばいい?」
LANケーブルの正しい選び方を知ってますか?光回線も高速化して、オンライン会議やオンライン授業、オンラインゲームや動画配信など、通信の高速化、安定性が必要なサービスが多くなってきました。
この記事では、LANケーブルの種類や形状などから、利用環境に合ったLANケーブルの選び方を解説します。
- LANケーブルの規格(カテゴリ)の見方
- LANケーブルの種類
- LANケーブルの選び方
LANケーブルには、「カテゴリ」という規格があり、通常利用には、「CAT.6」規格以上のシールドなし単線のLANケーブルがおすすめです。
LANケーブルとは?
LANケーブルとは、インターネットに有線で接続する際に必要なケーブルのことです。ルーターやインターネットパブなどから、パソコンやゲーム機、通信機器などを有線接続するときに利用します。
無線LANの通信も高速化していますが、建物構造や電波状況によって通信が不安定になるときもあるため、安定した接続が求められるオンライン会議やオンライン授業、オンラインゲームや動画配信など、大量のデータ通信を行う場合は、LANケーブルを使用した接続がおすすめです。
LANケーブルの規格(カテゴリ)の見方
LANケーブルは通信速度・周波数などの違いにより、「カテゴリ」と呼ばれる規格に分類され、数字が大きくなればなるほど通信速度が速く、伝送帯域が広くなります。
カテゴリごとのケーブル規格
規格 | 通信速度 | 伝送帯域 | 価格 | 用途 |
---|---|---|---|---|
CAT.5e | 1Gbps | 100MHz | 180~850円 | 日常使いに最適 |
CAT.6 | 1Gbps | 250MHz | 250~950円 | 大きなデータの転送に |
CAT.6A | 10Gbps | 500MHz | 290~1200円 | 動画コンテンツの視聴 |
CAT.7 | 10Gbps | 600MHz | 880~3280円 | オンラインゲーム |
LANケーブルには、通常カテゴリ名(例えば、CAT.6)が印字されているので、ケーブルを確認すれば、どの規格のケーブルか見分けがつきます。
使っているインターネット回線の通信速度、ルーターやインターネットハブ、パソコンなどの通信機器の通信速度に合ったLANケーブルを選びましょう。
または、LANケーブルは、上位互換性があるため、最大通信速度が「カテゴリ5e対応機器」に「カテゴリ6のLANケーブル」は使用可能です。予算が許せば、将来のために一つ上のカテゴリのケーブルを選びましょう。
LANケーブルの違い
「UTP」と「STP」の違い
UTPは、外部の電波と干渉しないためのシールド(アルミ箔による保護)がない構造で、室内で使う場合は、こちらで問題ありません。「STP」は、シールドで保護されており、ノイズに強い特徴があります。
LANケーブルの形状の違い
ケーブルの形状は、利用する場所や用途を考え選びましょう。
・スタンダードケーブル
一般的な形状のLANケーブルです。
・フラットケーブル
平たい形状が特徴の薄型LANケーブルです。薄く踏み付けに強いので、壁際やカーペットの下、隙間での配線に便利です。
・極細LANケーブル
ケーブル直径が細いLANケーブルで、やわらかく取り回ししやすいので狭い場所や限られた空間の配線に最適です。
・PoE対応LANケーブル
PoEを使用することにより、電源を別途取る必要がなくなりLANケーブル1本で電力供給が可能になります。そのため、天井や屋外などコンセントの取りにくい場所でもネットワーク機器を設置する事ができます。
・巻取りケーブル
ケーブルをコンパクトに収納可能、携帯用ケーブルとしておすすめです。
・高強度ケーブル
高耐久のメッシュ外皮のため、断線に強く、引っ張りによる負荷からもケーブルを守ります。
・屋外用ケーブル
外部は耐水性に優れた外被、内部はホイル加工を施していて、屋外での使用におすすめのケーブルです。
「単線」と「より線」の違い
太い銅線が8芯分入っている「単線」はケーブル自体が固く、曲げて使うことが困難ですが、その分安定した通信が見込めます。
一方、7本の細い銅線を8芯分寄り集めて作られている「より線」は、ケーブル自体がやわらかくとりまわしがしやすいですが、単線に比べると安定感に劣ります。
「ストレート」と「クロス」の違い
ストレートケーブルは、ケーブル内の銅線がストレートに配線されており、ピンの部分に見えている線の色が同じ順番に並んだケーブルです。ルーターやHUBとパソコンといった違う機器同士を接続する際に使います。
クロスケーブルは、ケーブル内の8本の銅線がクロスに配線されているケーブルで、ピンの部分に見えている線の色が違う順番に並んだケーブルです。パソコン同士の接続に使用します。
LANコネクタの種類
LANポートに接続するために、LANケーブルの先端についた端子のことです。
LANケーブルを延長するための中継アダプタや、モジュラージャック、コネクタカバーなども「LANコネクタ」に入ります。
「RJ-45」、「GG-45」、「ARJ-45」、「TERA」といったコネクタの規格があります。通常パソコンに接続できる端子は「RJ-45」を使用します。
LANケーブルの選び方
まず利用しているルーターやインターネットパブ、パソコンなどの通信機器の仕様を確認しましょう。
インターネットの回線速度は、各通信機器の性能に依存します。インターネットを快適に利用するために、現状を確認しましょう。
Ethernetの主な規格
規格 | 転送レート | 信号帯域幅 | 対応ケーブル |
---|---|---|---|
100BASE-TX | 100Mbps | 31.25MHz | CAT.5 |
1000BASE-T | 1Gbps | 62.5MHz | CAT.5 |
2.5GBASE-T | 2.5Gbps | 100MHz | CAT.5e |
5GBASE-T | 5Gbps | 200MHz | CAT.6 |
10GBASE-T | 10Gbps | 400MHz | CAT.6A/CAT.7 |
25GBASE-T | 25Gbps | 1,000MHz | CAT.8 |
40GBASE-T | 40Gbps | 1,600MHz | CAT.8 |
光回線の通信速度が通常1Gbpsのため、「CAT.5」規格のLANケーブルでも問題はありませんが、将来的に、2.5Gbpsや10Gbpsのネットワークにアップグレードすることも考え、「CAT.6」規格のLANケーブルがおすすめです。値段も安く、使い勝手のいいケーブルです。
シールドは、室内配線の場合は、シールドなしでも問題ないが、配管を通して電気の配線と混在するような配線の場合は、ノイズを考慮してシールドありを選びましょう。
「単線」と「より線」は、単線の方が安定しているのでおすすめです。
室内で利用する場合は、「CAT.6」規格以上のシールドなし単線のLANケーブルがおすすめです。
ケーブルの長さは、なるべく短いケーブルを使用し、ロスがないようにしましょう。
LANケーブルは、いろいろなメーカーから販売されていますが、製品の品質が見た目でわからないため、安心して利用できる、ルーターなどの通信機器を製造しているような大手メーカーの製品を購入しましょう。
まとめ
LANケーブルには、「カテゴリ」という規格があり、通常利用には、「CAT.6」規格以上のLANケーブルがおすすめです。
ケーブルの形状も、スタンダードケーブル、フラットケーブル、極細LANケーブル、PoE対応LANケーブル、巻取りケーブル、高強度ケーブル、屋外用ケーブルなど、いろいろあります。
ケーブルに寿命や故障が少ないため、インターネット回線を変えたり、パソコンを買い替えても、ケーブルはそのまま利用している方が多いのではないでしょうか。
もう一度、利用環境に合わせてLANケーブルを選んでみましょう。
現在、繊維機械の開発やパソコン用のプログラムを作成しています。プログラマーとして40年近く仕事をしてきたので、パソコン周辺は多少詳しいと思い、今回、インターネットに関する設備や商品サービスの解説を行うブログを開設しました。
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